知識は共有するもの。だから Kindle みたいな個人向けサービスは究極的には反知識なのかなと
娘が私の名作を収めた本棚から「ドラえもん」のコミックを取り出して読んでる。
紙の本はメディアが紙で、電源不要、明かりがあって字が読めて、文法の理解があれば誰にでも内容を把握することが出来る。 紙の本を読むにはそれらがあればいい。
だけど Kindle で電子書籍を読もうとすると、専用端末もしくはスマホ、PCが必要で、電源がいる。他の人の本棚なんて把握することも出来ないし、こちらも同じ条件がないと電子書籍を共有することも出来ない。
私の Kindle に入っているコミックを娘は読むことが出来ない。
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私は、コミックや本は、娘と共有出来るものは極力、紙の本を購入します。自分向けでかつ一回読んだから再読しないだろうと思われる本は基本、Kindle で買います。処分の手間を考えての選択ですね。
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本の販売モデル?というのは、実際にお金を出して買う層、貸りて本を読む層がいる。借りて読む人は試し読みをしているのと同じで、気に入れば、続きを購入するかもしれない。販促ですね。
すぐに販売に直結するわけじゃないけど、知ってもらうことで購入するハードルを下げる効果が期待されているんでしょう。反対に借りて済ませる人も当然いる。いるけどそんな人はそもそも顧客じゃなかった、と諦めるしかないね。
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コミックに限らず本は、共有するものかなと思ってて。自宅のリビングにある本棚の本は家族と共有。子供部屋の本棚の本は兄妹と共有。学校の図書館の本は学校生徒と共有。
仮に Kindle のような電子書籍だけの世界になったら、本を読む人達は限られた人になるのじゃないかな。読むべき!みたいな本が電子書籍でのみ発売されたとして、読めるのは端末を持ち、お金のある人に限られてくるわけで。
現在の紙の本だって、本を読む層というのは限られた人達のものではあるのだけれど、より絞られてくるのかな。
もしくは電子書籍を読む端末が国民全員手にするような未来があって、現在の紙の本のように誰しも手にできるようになり、貸し借りもある程度やれるようなるのだろうか。
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電子書籍を販売する側としては貸し借りされたら売上下がるから積極的に取り組むとは思えないし、現状からすると、利用者はコミックの電子データを不法にアップロードして共有していたりする。
電子書籍の共有(貸し借り)の需要はあるけれど、簡単に貸し借りできないし、不法データをダウンロードしたほうが早いからそっちに手を出している、ってのが妥当な線だろうか。
音楽配信サービスが iTune で統一され値段も一律に制限されたおかげで一気に普及したように、簡単な操作で貸し借りできる仕組みがプラットフォーム側で用意できれば、不法ダウンロードするよりコストかからない、ということになるかもしれないですね。