ジジョロン

「そろそろ本気だす」といい始めてからが本番だ

北海道札幌市「京王プラザホテル札幌」

令和元年7月30、31日、第60期王位戦七番勝負第2局は、北海道札幌市「京王プラザホテル札幌」で行われました。

本局はですねぇ、先手挑戦者木村九段の受けの名局か、と期待させる指し回しで中盤まで安心して観戦できたんですよ。戦型は相掛かり、角換わりは後手豊島王位のドル箱戦型で先後どっちを持っても勝率が(たぶん)高いので、こちらを選んだようです。

どこかで読んだのですが、今年に入って角換わり率が割と減っていて、それは先手が若干手詰まりになっていること、みんな指し過ぎて飽きてきたことがあり、まだ定跡が未整備気味の相掛かりへ先手がシフトしている、という話です。

後手は7筋の歩を渡す代わりに手数を稼いで陣形整備を優先する近代的な駒組み、先行できればよいのですが、持久戦になるとただの駒損に終わり何もできなくなります。というわけで後手豊島王位はいろいろちょっかいを出すのですが、ことごとく受けの名手、木村九段は交わしていきます。

手が少なくなり、その様子をみた先手は悠然と陣形を押し上げ、攻めに転じます。後手も手に乗りながら駒交換しチャンスを待ちます。

そして。

74手目に△55角と飛び出した手が形勢をひっくり返す好手となりました。以降、後手の猛攻を受けるのに、先手の守備陣がバラバラでどうしようもありません。駒をぶつけてられて交換になってしまうと、網が破れてしまいどうしようもないんですよね…。

こういう押さえ込みをはかる将棋は、圧勝するか惨敗するかしかないわけなんだけど、うーん、木村九段惜しかった。

これで2連敗。他の棋戦では好調ですし昨日(8/5)は竜王戦挑戦者決定戦3番勝負を掛けて永瀬叡王を破り、見事3番勝負戦への進出を決めています。ただ、待っているのが、またしても豊島名人王位、なんですよね…。

◇◇◇

「京王プラザホテル札幌」はJR札幌駅から徒歩5分にある、都会のホテルですね。一番近い海に出るには北側、石狩市までいく必要があるのかな。

都心とはいえ北海道の幸を楽しめますし、すぐ近くには自然も豊富でしょうから、都会人にはよい気分展開になりそう。ジム、プールもあるみたいだし、いやあ、セレブなホテルだ。

www.keioplaza-sapporo.co.jp

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